同友会を立ち上げて
同友会の立ち上げには多くの方の賛同を得ることができ、予想以上にスムースに進んだ。
1ヶ月に50人のペースで会友参加者が増えた。嬉しかった。しかし同時に責任の大きさを感じ弱気になることもしばしばであった。これまでの呼びかけは、主に、素粒子・原子核、宇宙・天文、核融合、原子力、等友人の多い分野に対するものであった。これから、物性、化学、生物、・・・等の分野や、更には文科系の分野の方々に働きかけたいと思って来た。しかし、未だ働きかけを始めていない。それは、躊躇する気持ちが次第に強くなって、いささか弱気になったからであった。
会友から寄せられるご意見はいずれも励ましのお言葉で、「高い志に賛同する」「今だからこそこのような組織が必要な時だ」などのお言葉が多いが、その傍ら「趣旨には大賛成だが、何をしようとしているのか?何ができるのか?分らない」というお言葉も少なくない。自問しても自答できないので焦りが強まって来たからである。2ヶ月程悩んでいた。前回のメモ 「同友会創設への歩み」でも述べたが、最初に葉山の総研大で3人の所長経験者に指摘されたことであった。
国や社会に訴えるより、先ず学者仲間に訴える
2ヶ月が経って一つの答を見つけた。それは「国や社会に訴えるより、先ず学者仲間に訴える」ことから始めることである。生まれたばかりの小さなグループが力をつける道はこれだ、と悟った。開眼した感じである。
そして最初に教育の問題を採り上げることにした。教育については、ほとんどの皆さんが意見を持ち、具体的な努力を重ねて居られる。そうでなくとも、誰もが一家言をお持ちである。
同友会誌の第2号はその方針で編集し、プロジェクト-1 をスタートさせた。最初のアピールで論じたように
教育の問題は広くいろいろな機会に口にされるが、教育には「知識を与える教育」と『智恵を出す力を育てる教育』があることを世間の皆さんはあまり認識して居られない。そして『知の教育』偏重の社会ができていて、それがいろいろな場面で社会をダメにしている。そこで、会友の皆さんの力を借りて「智の教育」を実行して居られる例を探索し紹介するプロジェクトを始めることにした。そもそも、文科省の指導要領等を作っている人たちは「智の教育」の大切さを解っていないから、小学校から大学までのや正規の授業は「知の教育」が幅をきかしている。したがって、多くの努力は課外授業や校外活動が中心になる。塾、予備校の中にも注目すべきものがありそうである。先ずは、4件程の例をとりあげたが、「そんなことならここにもある、あちらにもある」という情報が会友の皆さんから集ってくるものと期待している。このプロジェクトは無期限に続け、一つでも多くの例を採り上げたいと思っている。
皆様に是非ご協力賜りたい。
進学ガイダンス
企画立案するうちに、ふと思いついた。このプロジェクトのホームページは、大学のユニークな先生方の紹介にもなるので、進学希望者に対する良い進学案内の役割を果たすであろう。そのことも視野にいれて、高校生らに見てもらえるよう工夫をしようと思う。大学の進学にあたり進学希望者のほとんどは大学の名前だけで進学校を決めている。本当は、どんな先生が居てどんな教育がなされているかを知らせることは大変重要である。高校や予備校の先生方と話したいと思っている。プロジェクト-1の集録件数が多くなれば、どこか出版社に話して活字にしておくことも悪くないなと思っている。
教育の問題は「世直し」の第一歩である。教育を国に支配される、つまり官僚や政治家が支配すると碌なことはない。いずれは、国の政策についてももの申す必要があると思うが、それまでに充分な力を蓄えることが必要であろう。