WEB討論会:課題A 文化としての学術の振興
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A-2.日本学術会議が果たした役割
討論課題の趣旨
 日本学術会議は、大平洋戦争による破壊の中からわが国の学術研究を再建し、研究者主導の共同研究体制を育てて20世紀後半における学術文化の振興に大きく貢献して来た。 その半世紀の歴史を振り返り、21世紀に新しく展開する研究体制の中で学術文化を護るには何が必要か?何をなすべきか?について討論する。

基調論文 中井
  日本学術会議は、太平洋戦争によって焦土と化し疲弊した日本の学術研究を再建し、研究者主導の共同研究体制を育てて基礎科学の分野で世界の進歩を追いこす実力を育てた。基礎研究重視の姿勢は学術文化の基本である。戦後の純真な理想主義的民主主義に導かれた研究者民主主義が、戦前・戦中の厳しい環境の中で培われてきた日本の研究者の力を基礎に大きく花を咲かせたと言えよう。
 一方で、学術会議は科学者の社会的責任を重視し科学技術が惹き起こす社会問題に警告を発して来た。広島・長崎の惨禍を身近に経験し、自らの科学が生み出した悲劇に対する罪の意識は、様々な形で各研究者の意識と行動に現れた。科学の社会的責任は科学者がとる。それには、学術会議のような科学者集団の主導による科学技術の振興が必須である。 この精神を新体制の中で護っていくには何をなすべきであろうか?
 経済・政治・軍事の為の科学技術ではなく、文化としての学術の振興を大切にすべきである。
 かつて、第15期日本学術会議において「文化としての学術」特別委員会が設けられた。 3年間に亘り討論を重ねられたが結局結論に至らなかった。(当時の学術会議近藤次郎会長によるエッセイ「文化としての学術-第15期日本学術会議における審議の経過-がWEB文庫に収録されている)。この課題は是非討論を継続し、結論に至るまで徹底して考えたい。



 

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